「日々」

生徒会争乱物語:柏崎澪音・××希





「お、会長さん」
「澪音ですか」
「ちっす。飯か、って聞くまでもねえみたいだな」
「そうですね。……丁度よかった。澪音」
「おし用事思い出した俺いやアタシは帰るまたな会長さん」
「待ちなさい」
「ぐえ」
「今度は何をしたんですか?」
「……えー、いやー」
「何をしたんですか?」
「な、なにもしてねえよ」
「生徒会への意見箱に、「姐御に一生ついていきます」という投稿がありましたが?」
「……」
「……」
「……ま、まああれだ、ほら、なんつーか」
「何をしたんですか?」
「だーっ! ちょっと集団リンチをどうにかしただけだよ!」
「「澪音にやられた」という投稿もありましたが」
「そりゃまあアタシがボコったからな」
「胸を張らないでください。……はあ。ちゃんと謝罪はしたのですか?」
「してねえけど」
「……分かりました、私が後で謝っておきます。もうこんなことはしないでくださいよ」
「いやー、それはできねえ相談――」
「……」
「無言で手を水平に構えんな! ったく、しょうがないだろ、あんなの見たらほっとけねえって。一対五くらいなんだぜ」
「貴女は……」
「こればっかは会長さんにも文句は言わせねえよ。俺のやり方ってもんがあるんだ。暴力だって必要なんだよ、時には」
「その意見には賛同しますが、貴女の立場を忘れないでください」
「生徒会だろ? いいんだよ、「生徒会の柏崎澪音は悪人を殴り飛ばす」って言い触らせば、馬鹿も減るだろ」
「そんな噂が流れれば、生徒会そのものの評判が悪化します」
「それはほら、会長さんが頑張るってことで」
「はあ……貴女は本当に」
「たはは。つか会長さん、そろそろ飯食っていい? 腹減ったんだけど」
「どうぞ。終わったら説教ですから」
「なんでだよ!」
「貴女の考えは分かりましたが、寛容できる物ではありませんので」
「はあ!? アタシは飯終わったらテレビ見て銭湯行って寝るんだよ」
「銭湯ですか」
「そ。歩いて五分の」
「なら同伴しましょう、そこで話をするということで」
「勘弁してくれよ……」



執筆年月:2011/05/05

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