〜“否定する”ということ〜

 

※本コラムは旧ブログ時代、2012年5月10日に掲載した記事を一部書きなおしたものです。



◆否定は嫌いです。

否定が好きではありません。
なお、これは「批判が嫌い」ではなく「否定が嫌い」です。御勘違いなさらぬよう。

私は人にあまり趣味のことを話しません。
ここで言う趣味とは、モノカキのこととか乱読家であることとか、過去にやってきた(そして今もやっている)ゲームのこととか、あるいは物事を考察することとか、好きな本・好きな歌など多岐に渡ります。

なぜ話さないのか。それは「否定されることが多いから」です。
……いえ、多い、と言うと被害妄想なのでしょう。
ただ、人は良かったことよりも嫌だったことを覚えているもの。
好きなもの、特に好きな歌を真正面から「嫌い」と言われたことが、かなり頭にこびりついています。

例えばクラスメイトとカラオケに行った話。
私が、さあ歌おうとした直前に、「俺ってこの歌嫌いなんだよね」とか言い出す人がいました。
まあこれは全面的に相手が悪いんでしょうけど、どうにもこの出来事が頭にこびりついていて、以後クラスメイトとは一切カラオケに行っていません。……そもそもクラスメイトの誘いは基本的に断っていますが。
ともあれ、歌や曲に関しては好きなものは本当に好きだと思うタイプなので、結構来るものがあります。

そんな訳で、趣味をあまり語らないようにしています。……あくまでリアルでの話ですけどね。ブログなんかでは結構色々話していますし。


◆否定を考察に変えるか、話題そのものを変える

さて本筋に戻りますが、否定が嫌いです。
例えばある作品……まあライトノベル(以下ラノベ)あたりとしますね。
ラノベに対してとりあえず「この作品は嫌い」から始まる人とは、基本的にラノベについての会話をあまりしないようにしています。
だって、私が、あるいは私が好きな人が好きなラノベのことだって、こちらの心境を把握することなく「この作品は嫌い」と言われる可能性があるからです。そうすると、私が口を出しても出さなくても、気まずくなるだけです。
さすがに口を出すことを我慢できても、その後、嫌いな理由について延々語られでもしたら、それに乗れるほど私は大人ではないので。

じゃあどうすればいいのか。

物事を肯定する時は別にいいです。
今まで散々ラノベを読んできた私ですから、1つや2つ、眉をひそめる作品だってあります。例えばその作品を相手が「好き」だと言ったとして、「お前はどう思う?」って意見を求められたとしたら、その作品の「いいところだけ」を言えばいいのですから。
好きな物を嫌いと言われるのは辛くても、嫌いな物を好きと偽るのは、まだ耐えられます。

ただ否定はこうはいかない。
なら、否定を考察に変えればいいのです。

「これは嫌い」ではなく。
「これは○○だと思う」にすればいい。
○○が悪いことだったとしても、具体的に言った時点で相手の意見を求めている場合が多いでしょうし、もしそうなら――つまり議論する気があるのなら、私は大歓迎です。喜んで飛び込みます。例え相手が自分と全然違う考えだろうと関係ありません、というかむしろそっちの方がいいです。
“真面目に話をしてくれるなら”、私の好きな歌やラノベについて延々と批判し続けようと最後まで付き合います。

そんなわけで。
これをご覧になってる皆様も、人なのですから、嫌いなことの1つや2つ――どころか、10個や20個くらいあるでしょう。
どんな理由でも、「嫌い」と一蹴して気まずくするのではなく、「○○だと思う」とストッパーを挟んでみてはいかがでしょうか?

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