「異説:約束〜Milky〜」





――現在――
――事務所――
北条加蓮「わー、おっきな笹の葉。どこから持ってきたのこんなの」
P「どうせなら盛大にってな、プロデューサーのみんなで運んできたんだ。ほら、うちの事務所、アイドルがたくさんいるからな」
加蓮「わ、ホントだ、いっぱい短冊がある……ふふっ、奈緒、表裏に書いてやんの。そんなことしたらすぐバレちゃうのに」
P「はは……加蓮も1枚、書いてみないか?」
加蓮「私? いーよ、今さら神様にお願いすることなんてないしさ」
P「まあ、そうかもしれんけどな、ほら、たまには童心に戻ってみるのも悪くねえぞ」
加蓮「あ、Pさんも書いたんだ……ぷぷっ、『みんながトップアイドルになれますように』だって! ふふっ」
P「なんだよ、悪ぃか」
加蓮「ううんっ。しょうがないなー、じゃあ私も――」
P「……加蓮?」
加蓮「ん……ううん、ごめん。ちょっと思い出したことがあってさ。お願いごと」
P「へえ」
加蓮「ううん、こういうのってお願いごとって言うのかな……昔ね、いたんだ。私と同じように、夢を抱いた子」
P「……」
加蓮「そして……いなくなっちゃった子」



□ ■ □ ■ □



――回想 9年前――
――病院の廊下――
北条加蓮(幼少期)『…………』スタスタ
『はい、ちょっとここで待っててね。すぐにお医者さんが来るから』
加蓮『はぁい』
加蓮『……』
加蓮『…………つまんない』
加蓮『わたしも、外であそびたいな……』

『あーっ!』

加蓮『……?』
『ねえねえ、あなたもびょういんの人っ!?』
加蓮『病院の……』
『そうだよね! あたしとおんなじ服だもん! びょういんぎ、って言うんだよね、これ』
加蓮『じゃあ、あなたも?』
『うん! やった! おんなじ人がいた!』
加蓮『……同じ人?』
『ねね、あなた、お名前は? なんさい?』
加蓮『……北じょう加れん。7才』
『あたしと同じだ! あたしは  って言うの。あたしも7才なんだよ』
加蓮『私と、同じ……?』
『ねえねえ、いっぱいお話しようよ! 大人の人ばっかりでつまらなかったんだ、ね、ね、いいでしょ?』
加蓮『……うん』


――9年前 加蓮の病室――
『それでね、おかあさんからいっぱい本をもらったんだ。加れんもいっしょに読もうよ!』
加蓮『うんっ。えっと……これ、なんて読むんだろ』
『うーんと、うーんと……あはは、むつかしいね』
加蓮『むつかしいね』
『大人の人に聞いちゃう?』
加蓮『やだよ。むかつくもん』
『あははっ。じゃあがんばって考えよう!』
加蓮『きっとこれは、せい……せい、なんとか、って言うんだよ』
『せいなんとか! せい……せいかく!』
加蓮『せい……まい?』
『あ! もしかしたら、しずか、って読むのかも! しずかにしなさいって言われた時、こんな漢字があったもん!』
加蓮『じゃあ、しずかなんとか?』
『しずか……てん!』
加蓮『しずか……ぼう!』

"静粛"


――9年前   の病室――
『げほっ、ごほっ……ごめんね加れんちゃん。風邪ひいちゃった、えへへ』
加蓮『だいじょうぶ?』
『うんっ。お母さんがうるさいんだ、ただの風邪なのに、えへへ』
加蓮『私も! せきをするだけで、お母さんとお医者さんがうるさいんだ』
『うるさいよね』
加蓮『うるさいよね』
『げほっ……いっつも、私がうるさいって言われるのに、大人の方がうるさいよね』
加蓮『ねー。大人だけズルい』
『あ、前にしんだんしてもらう時、静かにしてたらお菓子をくれたんだ! 加れんちゃんもやってみたらいいよ!』
加蓮『うん、やってみるね』
『でも、別のおいしゃさんにやったら、なまいきだって怒られた』
加蓮『へんなのー』
『大人ってじぶんがって!』
加蓮『じぶんがって!』


――9年前 加蓮の病室――
『加れんちゃん、きたよ……加れんちゃん!? どうしたの!? なんでないてるの!?』
加蓮『ぐすっ……おじいちゃんが、おじいちゃんが、天国に行っちゃった』
『え……』
加蓮『いっつもやさしかったおじいちゃん、もう、おきないって、かんごふさんが言ってた……!』
『……加れんちゃん……』
加蓮『みんな、いなくなっちゃうのかな。みんな、いなくなっちゃうの……?』
『加れんちゃん……ううん、私は加れんちゃんとずっといっしょだよ! ずっといっしょにいるよ! だから、ひくっ、なかないでよ……!』
加蓮『ひぐっ、ぐすっ、うわあああああ〜〜〜〜〜ん!』
『わあああああ〜〜〜〜ん!』


――9年前 加蓮の病室・夜――
テレビ <ワーッ!!

加蓮『……』
加蓮『…………』
加蓮『…………すごい』
加蓮『こんなに、キラキラしてる』
加蓮『たのしそうにしてる』
加蓮『……』
加蓮『……私も』
加蓮『えがおに、なれるかな』
加蓮『キラキラ、できるかな』


――8年前 加蓮の病室――
『加れんちゃん、おたん生日おめでとう!』
加蓮『……』
『……うれしくないの?』
加蓮『……お父さん、いそがしくて来てくれなかった。お母さん、泣きそうな顔してた』
『えーっ。へんだよ、だっておたん生日なんだよ?』
加蓮『うん……』
『……じゃあ、私がいっぱい、おめでとう、って言ってあげる! 加れんちゃん、おめでとう!』
加蓮『……』
『おめでとう! ……おめでとう! おめでとう! おめでとう……おめでと……ぐすっ』
加蓮『え?』
『……どうしてなんだろう』
加蓮『  ちゃん?』
『なんで私たちって、ふつうじゃないのかな。どうして、外で遊べないのかな』
加蓮『…………』
『加れんちゃんも、私も、どうしていつも、ここで遊ばなきゃいけないのかな……』
加蓮『……私ね、決めたことがあるんだ』
『え?』
加蓮『テレビで見たんだ。キラキラしてる人たち。すごいなって思った。私も、ああなりたいんだ』
『でも、加れんちゃん――』
加蓮『決めた。私、ぜったいここから逃げてやるっ。そうしたら、私もテレビに入って、キラキラするんだ! ぜったいだよ!』
『……ぐすっ、うん、加れんちゃんならできるよ! ぜったい!』
加蓮『ね、だから  ちゃんも決めようよ』
『え?』
加蓮『  ちゃんは、ここから逃げて、何がしたい?』
『…………わかんない。外になんて、出たことないから』
加蓮『じゃあ、ゆっくり考えようよ。ね!』
『……うんっ』


――8年前   の病室――
『決めた!』
加蓮『決まったんだ!』
『うん! 私ね、王様になる!』
加蓮『王様!?』
『そうしたら、私みたいな子を、みんな外に出してあげるんだ!』
加蓮『……!』
『ずっとベッドの上なんてつまらないもんね! だから、王様になって、こっちだよ、ってひっぱってあげるんだ。まい子にならないように!』
加蓮『すごい……すごいよ  ちゃん!』
『えへへ。私が先に王様になって、加れんちゃんもひっぱるんだから!』
加蓮『じゃあ私が先にキラキラになって、  ちゃんに勇気を分けてあげる!』
『どっちが先になれるか、しょうぶだっ』
加蓮『うん!』


――8年前 加蓮の病室――
『じゃーん! みてみて、王冠!』
加蓮『わぁ、王様みたい!』
『かんごふさんに見せたんだ。王様だって、頭なでてくれた!』
加蓮『すごい!』
『それでね、それでね、かんごふさんに話したんだ! そうしたら、笑って、おうえんしてくれるって言ってくれた!』
加蓮『すごいよ!』
『加れんちゃんも、おうえんしてくれる?』
加蓮『うん! いっぱいおうえんしてあげる! キラキラになって!』
『ありがとう!』
加蓮『……キラキラになるには、どうしたらいいのかな?』
『えっと、うーんと、そうだ、おしゃれすればキラキラになれるよ!』
加蓮『そっか! そうだ、お母さんがわたしてくれたんだ。おしゃれになれる本』
『わぁ、いっぱいあるね』
加蓮『かみの毛と服はかえちゃだめって言われてるけど、これなら!』
『えっと……ねいる?』
加蓮『つけづめって言うんだって。これならかんたんに外せるから、お医者さんのところに行く時もおこられないんだ!』
『加れんちゃん、おしゃれだ!』
加蓮『キラキラかな?』
『キラキラだ!』
加蓮『あははっ』
『キラキ……げほっ、ごほっ!』
加蓮『! わっ、  ちゃん、だいじょうぶ!?』
『う、ん……だいじょうぶ! ほらっ!』
加蓮『王冠だぁ!』
『王冠があるから、大丈夫!』


――8年前 加蓮の病室――
加蓮『……』
加蓮『…………』
加蓮『…………  ちゃん、来てくれない』
加蓮『ねえ、お母さん。  ちゃん、どうして来てくれないの?』
加蓮『私のこと、嫌いになっちゃったの?』
加蓮『……お医者さんと勉強してる?』
加蓮『そっか、  ちゃん、王様になるんだもんね』
加蓮『じゃあ、勉強しないと、いけないよね……』


――8年前 加蓮の病室――
加蓮『ねえ、お母さん』
加蓮『  ちゃん、いなくならないよね』
加蓮『おじいちゃんみたいに、いなくならないよね』
加蓮『……いなくならないよね?』


――  ――
加蓮『…………  ちゃん!!』
『あ、加蓮ちゃ……んっ、げほっ、げほっ!』
加蓮『  ちゃん、  ちゃんっ……』
『えへへ……みてみて。これ、作ったんだぁ。王様のマント……えへへ、王様みたい、かな』
加蓮『王様だよ! すごく王様だよ! でもっ……』
『えへへ……』
加蓮『  ちゃんが着ないと意味ないよっ! 着てよ! ねえ、起きて、着て――』
『あのね、加蓮ちゃん。私……このマント、着られないんだ』
加蓮『なんで!』
『私ね、ここじゃなくて――天国の王様になることに、決めたんだ』
加蓮『天、国……? うそ、うそだよね! いなくならないよね! おじいちゃんのところに行っちゃだめだよ!』
『……』
加蓮『大人ってみんなうそつきなんだ! 天国に行ったら帰ってこられないんだよ! 行っちゃだめ!』
『……加蓮ちゃん』
加蓮『  ちゃん!』
『私、天国の王様になるから……げほ! ……加蓮ちゃんに、お願いしたいことがあるんだ』
加蓮『やだ! ここにいるなら、なんでも聞くから……だから!』
『私みたいな子がいたら、加蓮ちゃん、手を引っ張ってあげて。外に出してあげて。……このまえ、はじめて、外に出たんだ。すっごく楽しかった。見たことない物がいっぱいあった……ごほっ……きっと私みたいな子も、外に出られたら、すっごく楽しいから』
加蓮『……!』
『外の世界を、見せてあげてね……ね、加蓮ちゃ……っ……』
加蓮『  !』
『わたしとの……約束だよ?』


……。

…………。


――現在――
加蓮「……ま、古い記憶だよ。ただ、そこそこ長いこと病院にいたけど、人が死ぬのを見たのは2回だけだからね。強烈に印象に残ってるってだ――」
P「…………」ボロボロ
加蓮「ちょ、なんで泣いてるのPさん……わっ、ちょ、ちょ!? ……もうっ……」
P「うぅぅ、加蓮、生きててくれてありがとなぁ……!」
加蓮「大げさだって……もう。ほら、ハンカチ」
P「サンキュ。…………うしっ」
加蓮「もー、大の男が情けない」
P「とか言って加蓮、よく見たらお前も泣いてるじゃないか」
加蓮「え? ……あ、あはは、やだなぁ。思い出したらつい……っと。ふふっ、次に泣くのはトップアイドルになった時だって決めてるもん。昔のことは、あくまで昔のことだよ」
P「そっか。……なあ、1つ聞きたいことがあるんだが」
加蓮「ん?」
P「去年の年末の、ほら、jewelriesでカバーしたろ。あれってもしかして――」
加蓮「ああ、それね。……あれ、Pさんには教えてなかったっけ?」


――回想 2014年10月21日――
――事務所の小会議室――
P『――ということで、グループ全体で2曲と、それぞれカバーソングを1曲、歌うことになった。そこで加蓮には、何をカバーするかを選んで欲しい』
加蓮『ふうん。私が希望していいの?』
P『もちろんこっちでもすり合わせがあるけどな、ひとまず候補をリストアップしてきたから……っと』ドサッ
加蓮『え、ちょ、多くない?』
P『いやあ、似合うのを探してたらついな……』
加蓮『ばか。これだけあると、知ってる歌を探すだけでもせいいっぱ――』
P『……加蓮?』
加蓮『ん……確かこの歌って……ねえPさん。このリストの歌、音源とかある?』
P『全部じゃないが……どれだ? ……ああ、ちょっと待て、……悪い、動画サイトでいいか?』
加蓮『なんか不安だなぁ。Pさんだから大丈夫だろうけど』
P『はは、ちょっと急な話なもんでさ。で――』
加蓮『……うん。Pさん、私これが歌いたい』
P『え? ……いや、リストにはまだ他の歌があるし時間もまだあるからじっくり』
加蓮『これがいい。これが歌いたいな、Pさん』
P『……そっか。分かった、じゃ、その方向で話を進めよう』
加蓮『お願いね』

「蛍火」

――回想 2014年10月27日――
――車内――
P『急に病院に行きたいなんてお前らしくないな……も、もしかして何か悪いところとか、』
加蓮『違うって。ちょっと野望用。昔馴染みっていうか、昔お世話になった人に会いたくなっただけだよ』
P『世話になった……医者か。おい待て、そいつ男じゃねえだろうな!?』
加蓮『ん……?』
P『いいか、お前は今や売れっ子アイドルなんだから男との密会とかそういうのは、その、そう、まず事務所に通してだな、』
加蓮『んー? 気になる? ねえねえ、気になる?』
P『うぐ』
加蓮『愛しい愛しい加蓮ちゃんが会いたがってる人が、気になるのかなー?』
P『……悪いか!! 気になるに決まってんだろ! 娘みたいなもんなんだから!』
加蓮『ちぇ、娘か。ま、安心していいよPさん。そういうんじゃないから』
P『そ、そうか……』
加蓮『……っていうか、生きた人ですらないから』
P『……え?』

――病院の廊下――
加蓮『…………』ガラッ
P『ん、もういいのか』
加蓮『うん。ただいま、Pさん』
P『……おう。おかえり。なんか……いい顔してるな、お前』
加蓮『え、そう?』
P『憑き物が落ちたっつーの? そんな顔してる』
加蓮『あはは……ちょっと忘れてたことを思い出してさ。カバーソングの候補を見た時、なんか頭にこう、電流がビビッと来て、思い出しちゃった。……あはっ、私もウサミン星人の仲間入りかな、なんて』
P『…………』
加蓮『……冗談言ったんだから、笑ってよ』
P『あ、ああ。えっと、これからどうしたらいいんだ?』
加蓮『ん、もうここには用もないし、帰ろ。帰ってレコーディングの準備しないと。まだまだ練習しときたいし』
P『昨日あんだけやっただろうが。まだ足りないのか?』
加蓮『うん。今回は……ちょっと、一切の手抜きなしでやりたいから』

――病院の廊下――
P『おい、ちょ、待て加蓮、お前、早足すぎんだろっ』
加蓮『あー、もう終わっちゃったら一刻も早く立ち去りたいっていうかこんなところもう2度と居たくないっていうか?』
P『そこまで病院のことが嫌いか!』
加蓮『そりゃもう大っ嫌いだよ。よし、1階っと。ほらほらPさん、私、お腹がすいちゃったなー? ポテトが食べたいなー?』
P『ああもう分かったから引っ張るなって! ちゃんと歩かせ――』

『あーっ! テレビのおねえちゃん!』

P『え?』
加蓮『え?』
『やっぱり! テレビのおねえちゃんだ! すごーい!』
加蓮『あー、もしかして私……もしかしなくても私かぁ。……ふふっ、そうだよー、テレビのおねえちゃんだよー?』
『わあぁ……! あのっ、ぼくっ、いつも見てます!』
加蓮『そっか。ありがと、ふふっ』
『あの、えと、その、お、おうた! おうたうたって!』
加蓮『えー、しょうがないなぁ、ちょっとだけだよ? ……〜〜〜♪ …………〜〜♪♪』
『ほんものだぁ……! ほんもののテレビのおねえちゃんだ! あっ、みてみておとうさん、テレビのおねえちゃんだよ! テレビのおねえちゃん!』
加蓮『あ、あはは、どうも……』ペコッ
『……えー? もうおいしゃさんのところ行かないといけないの? はぁい……』
加蓮『……病気なの?』
『ぼくのなかに悪いやつがいるんだって、おとうさんがいうんだ』
加蓮『そっか。……私も、テレビの向こうから応援してあげる!』
『ほんと!? うんっ! ぼく、がんばるね! じゃあね、テレビのおねえちゃん!』
加蓮『ばいばーい………………何、Pさん、その目』
P『いや、お前って子供とか好きだったんだなって……』
加蓮『嫌いなんて一言も。…………んー…………』
P『ん? どうした?』
加蓮『なんだろ……何か思い出せないことがあるような、何かやらないといけないような……』
P『???』
加蓮『だめ、思い出せない……あっ、そうだ! ねえねえPさん!』
P『うっ』
加蓮『……なんで後退りするのかな?』
P『お前その顔でロクなこと言わないだろ! ブランドが出たから奢れだの1人で行ける仕事場についてこいだの!』
加蓮『でもPさんは聞いてくれるじゃん。ってかそういうんじゃないよ今度は! あのね、私、やりたい仕事があるんだ!』
P『……やりたい仕事?』
加蓮『うん。クリスマスにね――』



――現在――
加蓮「……どうして忘れてたんだろうね。あの子との約束」
P「それだけお前にとってショックだったんだろ。あんまり自分を責めんなよ、加蓮」
加蓮「分かってる。……改めて、ありがとねPさん。私をアイドルにしてくれたことと、あの時、私の無茶を聞いてくれたこと」
P「ははっ……ったく、5日連続で徹夜とか人生で初めてだったよ」
加蓮「う、ご、ごめんなさい」
P「ん、何だお前、えらく素直だな……気味悪いぞ」
加蓮「き、気味悪いって言うなぁ! ナーバスになることだってあるし!」
P「はいはい、悪かったって」
加蓮「ったく」
P「で? 次は俺に10日くらい徹夜させるか? いいぞかかってこいよ、スタドリなら貯めこんでるぞ、ついでにエナドリも」
加蓮「いや、いくら私でもPさんに死ねとは言えないよ……」
P「加蓮の為なら死ねる」
加蓮「真顔で言うのやめて! ……もうっ。ほらもう! そこでニヤニヤしてるのいるし! こらーっ!」
P「ははっ」
加蓮「ぜー、ぜー……ったく、あとでいじり倒してやるっ」
P「で、加蓮。短冊だが――」
加蓮「もういいよっ貸して! …………はい! くくりつけるからそこどいてよっ」
P「え、中身は見」
加蓮「見たらシメるからね。首のところこうきゅっとシメるからね」
P「お、おう、了解……」
加蓮「…………ううん、やめた」
P「え?」
加蓮「神様に"願い事"なんて、私らしくないや。だから……こうしてっと」
P「お、おう?」
加蓮「これで終わりっ。よしっ、Pさん、ミーティングしよっ。今度のLIVEのこと!」
P「え、ちょ、待て加蓮、引っ張るなって! 短冊! おいこら短冊見せ――!」



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掲載日:2015年7月7日

 

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