「ぺかーっ」






※7月12日追記:一部の文章を修正しました。


安部菜々「みんな! 空の上の世界に行きたいかーっ!!」
喜多見柚「おーっ!」
北条加蓮「…………は?」
高森藍子「え?」
菜々「こらこら、そこの2人とも、ノリが悪いですよ! ゴホンっ……どんなことをしても空の上の世界に行きたいか!!」
柚「おーっ!」
加蓮「……アイスでも買ってきてあげた方がいいのかな」
菜々「暑さにやられたとかじゃありませんよ!」
加蓮「ああ、元からやられてるか」
菜々「誰がですかね!?」
柚「加蓮サン加蓮サン、これっ、柚のプロデューサーが渡してくれた資料!」
加蓮「んー?」
藍子「なになに……『モバマス×グラブルコラボ 次弾企画案』?」
柚「これに選ばれたら魔法が使えるんだって! アタシはこう、ぺかーってできる魔法が欲しいナ!」
菜々「ナナはやっぱりスターとかですかね! 未央ちゃんのライバルなんてどうでしょうか!」
加蓮「……ヤバイ、久々に話に全くついていけない」
藍子「そういえば、前に未央ちゃんが言ってました。ファンタジーの撮影に参加する筈が、本当に魔法の世界に行ったって」
加蓮「そういや凛もそんなこと言ってたっけ。あれマジだったんだ」
柚「マジだよ! マジマジだよ! 穂乃香チャンも言ってた! あ、でも穂乃香チャンが参加したんじゃなくて、穂乃香チャンが好きなあのブサイクが参加したって言ってたケド」
加蓮「ぴにゃこら太か」
菜々「あのぬいぐるみ、色々と謎ですよねぇ」
柚「柚がぐさぁーっ! しようとすると、どこからともなく穂乃香チャンの眼がギラリ! って……きゃーっ!」
加蓮「ギラリ? こんな感じ?」<●> <●>
柚「ぎゃーっ! 加蓮サンの顔がコワイ! やだっ、こっち見ないでーっ!」ササッ
藍子「わっ、柚ちゃん、私を盾にしないでくださいっ」
加蓮「……ふぅ。柚はぺかーっと相手を浄化する魔法でも使いそうだね」
柚「それいいかも! こう、ぺかーっ! ぺかーっ!」
藍子「あはっ、お似合いです♪」
菜々「加蓮ちゃんは……むむむ、普通の魔法使いでも似合いそうですね」
加蓮「やめてよ、藍子とかぶるじゃん」
藍子「へ?」
加蓮「あ、大丈夫か。藍子は魔女で私が魔法使い」
藍子「ええっ!?」
柚「藍子サンは魔女だった! 柚、連れ去られちゃうっ」ササッ
藍子「待ってください逃げないでください! ですからあれはハロウィンの撮影なんですって!」
菜々「いやあ分かりませんよ? 藍子ちゃんのような無害そうな子が、実は……」
藍子「菜々さんまでっ!」
菜々「キャハッ☆」
藍子「も、もう、加蓮ちゃん!」
加蓮「あはは。魔女は魔女でも、やさしい魔女ならいいじゃん」
柚「やさしい魔女? スープを作ってくれるのカナ?」
藍子「そ、それならまだ……でもやっぱり、魔女よりは魔法使いが……」
加蓮「黒魔法使い?」
藍子「違いますっ」
菜々「そうなると、柚ちゃんのライバルとかになりそうですねぇ」
柚「柚、藍子サンと戦っちゃうよー!」
藍子「え、えぇ……私、戦うとか、そういうのはちょっと」
柚「じゃあ仲良くする!」
藍子「できれば、私もその方がいいですね」
加蓮「なんか回復魔法とか似合いそうだよね、藍子」
菜々「分かります分かります。いつも疲れたナナを癒してくれますからね」
加蓮「藍子の膝枕はもうヒーリングだね。ニーソックスならぬニーヒーリング」
柚「そんなにすごいの? 柚もやってみたい! じゃなかった、やってもらってみたい!」
加蓮「ヤダ」
柚「えーっ! ケチ!」
加蓮「そこは私専用だもん。誰にも譲るつもりなんてないね」
柚「むむむ……藍子サンの膝をかけて勝負だ加蓮サン!」
加蓮「にらめっこならいいよ」
柚「むり!」
藍子「あはは……でも、本当に魔法が使えたら、すてきですよね」
菜々「アイドルも魔法だって言いますけど、やっぱり実際に使いたいですよね!」
藍子「菜々さんは、どんな魔法を使ってみたいですか?」
菜々「ナナはやっぱり空を飛んでみたいですね! 昔からの憧れです!」
藍子「私も飛んでみたいな……ふわふわって、きっと気持ちいいんでしょうね」
加蓮「クイズ番組で勝負するとか」
柚「むーりー!」
加蓮「ワガママだなぁ。何ならいいの?」
柚「アタシはバドミントンがいいなっ! 一緒にやると楽しいよ♪」
加蓮「やだ」
柚「加蓮サンだってワガママだ!」
菜々「……私のために争わないでー、がリアルに見られるとは」
藍子「あは、あはは……」
菜々「ここでこっそりナナが1人勝ちしたら盛り上がるんでしょうか」
藍子「あとで加蓮ちゃんに怒られちゃいますよ?」
菜々「どんとこいですよ! さあ藍子ちゃん、そこのソファに、」
加蓮「おっと柚、そこに抜け駆けしようとしているウサミン星人がいるよ」
柚「ズルはだめっ! 菜々サンかくごー! 柚だーいぶっ!」
菜々「うっひゃあ!?」
柚「からの、柚必殺、ぐさぁーっ!」
菜々「ぎゃふっ!」
加蓮「……あれがぺかーっと光る魔法使いになりたい子のすることかね」
柚「あっ、やっ、……やっちゃったっ! 加蓮サンたすけてー!」クイッ
菜々「これはウサミン星人への宣戦布告ですね! 加蓮ちゃん、そこどいてください!」
加蓮「地球人対ウサミン星人なら、どく訳にはいかないね」
菜々「なにおう!」
藍子「み、みなさん落ち着いてくださいっ」
柚「いけー加蓮サンっ」
加蓮「まあ、ユニットが分裂する直前くらいまでには頑張ってみよっか」
菜々「それ分裂直前までやるって意味ですよね!?」
加蓮「私が本気になったらスゴイよ? 菜々ちゃんくらいならもう口先だけでノックダウンだね」
菜々「本物の黒魔法使いは加蓮ちゃんだと思いますよナナは!」
加蓮「黒魔法使いっていうか、闇魔法使い? 嫌がらせのステータス異常とかデバフとかでてんこもりの」
菜々「敵に回したくないタイプですねぇ!」
加蓮「そして味方に回るとサポートの成功率が低くてただの足手まとい」
菜々「微妙にリアルなのがまた嫌らしい!」
藍子「もう、おふたりとも〜……」
柚「てへてへ」
藍子「あ、柚ちゃん。加蓮ちゃんを盾にするのはやめたんですか?」
柚「アタシはこっちで観戦しとくっ。さー加蓮サン選手、菜々サン選手をすごく振り回してるーっ」
藍子「それ、観戦じゃなくて実況……?」
柚「藍子ちゃんは応援席だよっ。ほらほらっ」
藍子「え、えっと、加蓮ちゃんがんばれーっ?」
加蓮「菜々ちゃんはアイドルだからね、ほら、アンチみたいなのがいるんだよ、きっと」
菜々「そんなゲーム嫌ですよ!?」
加蓮「仲間呼びみたいな技でさ、哀れアンチによって袋叩きにされました」
菜々「んなーっ!」
加蓮「ウサミン星人の正体を明かすなんて、もう何も信じられない」
柚「……??」
菜々「微妙に致命傷みたいなこと言うのやめてくれませんかね!?」

……。

…………。

柚「アタシPサンに報告してくるねっ!」バタン
菜々「ぜー、ぜー、な、何を報告するんですかね……」
加蓮「女三人寄れば姦しいことでも伝えに行くのかな」
藍子「でも、柚ちゃんのプロデューサーさんって、女の方でしたよね?」
加蓮「フリルドスクエアに担当プロデューサーまで集まれば5人か。姦しいを通り越して、なんだろ、喧しい?」
菜々「ナナ達も似たり寄ったりだと思いますけどね……」
加蓮「ファンタジーか……そういう世界で生きていたら、私はどうなってたのかな」
藍子「加蓮ちゃん……?」
加蓮「……ん、なんでもない。今日はもう帰るよ。じゃ、また明日ね」
藍子「あ、はいっ。お疲れ様です、加蓮ちゃん」
(バタン)
菜々「レッスンもないのにクタクタですよぉ」
藍子「ふふ、菜々さんも、お疲れ様です♪」



掲載日:2015年6月19日

 

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