高森藍子「はふぅ……。やっぱりミルクティーは落ち着きますね」
北条加蓮「ポテトうまー。うん、お茶も美味しいよね」
藍子「ちょっと前まではコーヒーにハマっていたんですけど、やっぱり私は甘い方が好きです♪」
加蓮「えー、残念。コーヒーの飲み比べとかけっこう楽しかったんだけどな」
藍子「加蓮ちゃんがやるって言うなら付き合いますよ♪」
加蓮「ありがと。また藍子を見習って新しい喫茶店を見つけないとね」

喜多見柚「あ、加蓮サンだーっ！」

加蓮「おわっと。ふふっ、今日も柚は元気だね」
柚「そりゃもう柚サンは元気が取り柄だからねっ！　ねえねえ加蓮サンちょっとこれ見て！」
加蓮「なに？」
柚「ハンバーガーがプリントされたシャツ♪　いやあこれ見た時にさ、加蓮サンのこと思い出したんだよね。ちょっと着てみない？」
加蓮「いや、柚……あのさ」
柚「うんうん」
加蓮「いくらなんでもそれはない」
柚「ガーン！　よよよ、加蓮サンに似合うと思ってなけなしの小遣いを使ったのに……」

藍子「あのー……」
柚「んぅ？　あ、エト、もしかしてオジャマ？　柚オジャマ虫？」
加蓮「ううん、いいタイミングだったよ。このままだとそこの意地悪な魔女に時間を奪われていたから」
藍子「い、いじわるな魔女って私のことですか！？」
加蓮「え？　うん」
藍子「真顔で言わないでくださいー！」
柚「えっと……藍子サン、だっけ？」
藍子「あ、はいっ。喜多見柚さんですよね」
柚「柚サンですよー」
藍子「柚ちゃん、でいいですか？」
柚「じゃあ柚ぽんで！」
加蓮「どっちかっていうとフレンチドレッシングだよね」
柚「柚は甘やかされたい系〜♪」
藍子「仲、いいんですね。加蓮ちゃんと」
加蓮「だいぶ前からね、なんでか知らないけど懐かれてんだ」
柚「加蓮サンはすごい人だもんっ♪」
藍子「あ、それ分かります♪」
柚「いつも真面目サンで、柚ときどき焦っちゃうな〜」
藍子「分かります分かります。見ていてハラハラしちゃいますね」
柚「でも加蓮サン超優しいんだよ！　アタシに振り付けとかボイトレとか教えてくれてサ」
藍子「私も、いつも加蓮ちゃんにはお世話になっています。加蓮ちゃん、とってもお洒落さんだからっ」
加蓮「…………褒め殺しても何も出ないよ」
柚「あーっ、加蓮サン顔が真っ赤ー！」
藍子「加蓮ちゃんの赤面姿は出てきましたねっ♪」
加蓮「……まあ、褒められて悪い気はしないけどね」
柚「アタシ知ってる。こういうのツンデレって言うんだよね」
藍子「ツンデレさんですね」
加蓮「それは奈緒だから！　私のキャラじゃない！」
柚「あははっ」

加蓮「ふぅ。それにしても、柚は今日も元気だね」
柚「やー、加蓮サン、じっと見ると照れるなー」
加蓮「そう言われると、余計ににらめっこがしたくなるなぁ」
柚「きゃーっ。むり、むり、加蓮サンに勝てる気がしないっ」
藍子「加蓮ちゃんはそういうの強そうですね」
加蓮「どうだろうねー。ふわぁ……」
柚「なんだか今日の加蓮サンはお疲れモード？　これは柚サンのマッサージ力が試されるときっ♪」
加蓮「背中からどーんと乗っかってじゃれついてくることのどこがマッサージなのかな？」
柚「藍子サン藍子サン、加蓮サンってすごいよっ。加蓮サン、どんだけくすぐってもちっとも笑ってくれないっ」
加蓮「体をいじくられることは病院で慣れてるからね」
柚「わー、なんだかやらしいっ。加蓮サンやらしいっ」
藍子「……」ｼﾞｰ
加蓮「冗談が通じない天然ボケが１人」
藍子「え、あ、じ、冗談だったんですか、あはは」
柚「わー、藍子サン天然だっ」
藍子「ち、違いますっ、加蓮ちゃんが意地悪なだけですよ！」
柚「え？　そなの？　加蓮サンはイジワルサンだった？」
加蓮「はいはい、どうせ面倒くさい女ですよ」
藍子「そこまで言ってませんよー」
柚「そうだそうだー」
加蓮「柚、ポテト食べる？」
柚「うんっ♪　ぱくっ！　ポテトうまー！」
藍子「あはっ。言ってることが加蓮ちゃんと同じだ」
柚「お、藍子サンが敬語使わなくなったっ♪」
藍子「え……？　そうでした？」
加蓮「たまにこうなるよ、藍子は」
柚「せっかくだから敬語なんてぽーいして喋っちゃおう！　はいっ、せーのっ」
藍子「え、え、え？　ええええと、今日はいい天気だね？」
加蓮「あはははっ、何その慣れないナンパみたいなの！」
柚「加蓮サン、ナンパされたことがあるんだ！　オトナだー！」
加蓮「あははっ、おっかしい、ふふっ」
藍子「もうっ、そんなに笑わないでください。そんな意地悪したら、また呼び捨てで呼んじゃいますよ？」
加蓮「……すみませんでした」
柚「マジトーンだ！　呼び捨てって？」
藍子「私にもよく分からないんですけど、加蓮ちゃん、私が加蓮ちゃんのことを呼び捨てで呼ぶとすごく嫌がるみたいで」
柚「？？　そなの？　えっと、加蓮っ」
加蓮「ん」
柚「あれっ効いてない。むしろアタシにダメージ！　ぎゃふんっ」
藍子「わわ、柚ちゃんがよろけて」
柚「うきゅー……加蓮サンは加蓮サンだから加蓮サンだね」
加蓮「加蓮サンかー。私的には加蓮ちゃんだけどな」
柚「それなら、加蓮チャン！　……ぎゃー！」
藍子「これも駄目みたいですね……ごくごく」
柚「あ、柚もなんか飲むーっ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ
藍子「あ、行っちゃった」
加蓮「相変わらず風みたいな子だね」

柚「ただいまーっ。レモンソーダあったから持ってきたっ。加蓮サンも飲む？」
加蓮「ちょっとだけもらおっかな」
柚「はいはいっ。はいっ、あーん」
加蓮「あーん」ｺﾞｸｺﾞｸ
柚「藍子サンもどうっ？」
藍子「私は……ゴメンナサイ、炭酸はちょっと苦手だから」
柚「ざんねんっ。ごくごく……はっ、柚も藍子サンを見習ってお茶とか飲んだらオトナっぽい！？　せくしぃな柚になれるカモ！」
加蓮「ぷっ」
柚「あーっ！　今、加蓮サン笑った！　加蓮サンが笑った！」
加蓮「あはは、ごめんごめん、つい」
藍子「もう。失礼ですよ、加蓮ちゃん」
加蓮「や、だってそれ柚のキャラじゃないじゃん、あははっ」
柚「……それもそうだっ！」
藍子「あ、それでいいんだ」
柚「せくしぃな役は穂乃香ちゃんかあずきちゃんに任せるよっ。そうだっ、今度なにか探してあげよっ。えろえろな下着とか！」
加蓮「ぷっ」
柚「あーっ！　また笑った！」
加蓮「らしくないんだからやめときなさいって。ねえ藍子」
藍子「え？　えっと、加蓮ちゃんがそう言うならそうなのかな……？」
柚「……それもそうだっ！」
藍子「いいんだね……」
柚「あれー？　あっ、ゴメンね２人ともっ。アタシそろそろレッスンの時間だっ」
加蓮「ん、行ってらっしゃい」
藍子「頑張ってくださいね〜」
柚「藍子サンもまた一緒に遊びに行こう！　加蓮サンも！」
加蓮「うん、またテキトーに誘ってよ」
藍子「楽しみにしていますね」
柚「じゃねっ」ﾀﾀﾀﾀｯ

加蓮「ポテトウマー……くない。しなしなになってる……」
藍子「新しいの、買いに行きますか？」
加蓮「そこまでじゃないかな。って、柚、レモンソーダ置いていってるし」ｺﾞｸｺﾞｸ
藍子「……（ずずーっ）」
加蓮「はーっ」
藍子「はふぅ」
加蓮「……柚に何か差し入れでも探してこよっかな」
藍子「私も、何かおいしいお菓子を探してみますね♪」